爽やかな気持ちになる歌
以前「救いのない歌」というタイトルで投稿した。さて春である。小さな悪魔が人様を蹂躙している暗い世の中には違いないが、せめて音楽だけは楽しみたい。今日は今の季節に合わせて爽やかさをテーマにしよう。人生においてそこそこ爽やかではなくなってくる今日この頃、こんな気持ちは忘れないようにしたい。
大阪城ホールに彼女のライブを観に行った時、私の周りには泣いている女性が何人もいて驚いた。特に「恋をしたから」という歌にはうなずきながらハンカチを握りしめている。なぜか彼女の歌には女性の心を鷲掴みにする麻薬的な何かがあるようだ。初めてあいみょんを意識したのは「貴方解剖純愛歌〜死ね〜」だった。男にとっては心底恐ろしい歌であり、こんな女性にだけは引っかかりたくないと思ったものだ(笑) そんな彼女の「マリーゴールド」は自然と草原が目に浮かぶ。〽麦わらの帽子の君が揺れたマリーゴールドに似てる・・・って天才かよ！2019年の卒業式には私の独断で「思い出映像」のバックに流す曲をこれにした。
《ロビンソン》スピッツ
天才草野正宗さん。先日ライブに行った時にはかなりいい席が取れて顔もハッキリ見えたけど、彼は20年も30年も経った今、デビュー当時から見た目が変わらない(笑) しかも声質が若い時のままだ。曲調も変わらない。もしかしたらあの人は宇宙人なのか？デビュー前にはメタルやパンク系のバンドだったという、これはもうお笑いか？という経歴もあったりするが、彼(ら)は間違いなく天才そのものである。名曲はいくつもあるが、爽やかさ部門のNo.1は「ロビンソン」だな。ルララ〜私も宇宙の風になりたい。
《Listen to the music》The Doobie Brothers
ドゥービーブラザーズの歴史的一曲。もう30年以上前にサロンの美容師だった頃、私の勤める店のオーナーが待ち合い客のために設置してくてれたレーザーディスクで流すため、彼らのライブ映像を収めたディスクを買った。本当に何回観ただろう。時代はバブル。“ Listen to the music ”はその時リアルタイムで流行しているナンバーではなかったが、とにかく音楽を聴こう。なんせ音楽を聴こう。やっぱり音楽を聴こう。嫌なことも面倒臭いことも悲しいこともあるけど、さあ音楽を聴こう。それが全て、それが一番、、、。素晴らしい。
《明日も》SHISHAMO
今風に「頑張ってる」若者の歌だと思う。いや、馬鹿にしてるわけじゃない。商売柄若い人たちとは濃厚接触しているが(笑)、昔とは違う敵と戦うヤツらが増えてきた。上司どころか同期との関係にも神経をすり減らし、自分では解決することができずに悶々としている新人を前にしても、普通の中年は「そんなことで悩んでんの？ひ弱だねぇ」などとしか感じなかったりするが、彼ら新人は厳然たる戦いの中にある。この歌には自分の弱さを振り切ろうとして「どりゃー！」と叫ぶ若造の胸の内が見える。そうだ。それでいい。泣いてもいいから強くなれ！
《風になる》つじあやの
ジブリには時々不思議で少しひねった世界観で描かれた作品があるように思うが、「猫の恩返し」もその一つだと思う。そもそも「耳をすませば」の主人公である 小説家志望の女の子が描いた作品、という設定らしい。要するにスピンオフ作品である。あの作品のハルの声を担当した池脇千鶴さんを私は昔から好きで、「ホームレス中学生」の小池徹平さんのお姉さん役をはじめ、役の上での彼女のふてぶてしい(特に役どころが関西弁ならばよけいに)演技は他の女優には真似ができないと思う。さて「猫の恩返し」のテーマソングである《風になる》である。つじあやのさんの力の入り過ぎない歌声は真似してできるものではない。まだ半袖では少し頼りないなと感じるくらいの初夏。陽差しも緑も濃くなり始めた季節にピッタリの歌。
