孤高の専門学校校長

感じるままに言いたい放題

ポジティブな人、ポジティブな考え方

 私は運命論者である。

 我が身に何か良くないことがあった時でも「ああ、これでこの後に私の身に起こるであろう禍を先に消化できた」と考えるようにしてる。だから出かける時、玄関でつまづく、などということがあれば 即ち吉兆なのである。逆に小銭を拾ったりすると 迷わず神社の賽銭にするようにしている。多分私はポジティブなのだと思う。しかし先日私以上に前しか向いてない人がいることを知った。というよりそれは私の直属の部下だったのだが。

 2週間程前だったか、雨が降った朝 玄関を出た私は、持って来た傘が開かないことに気付いた。傘をたたんで留めるボタンが外れないのだ。私は雨の中 駅に向かう道で、錆びついたボタンをなんとか外そうと焦った。しばらく頑張ったが埒があかない。仕方ないので えい!と思いっきり爪に力を込めた時に、音を立ててやっとボタンは外れはしたが、同時に鋭い痛みを指先に感じた。私の右手親指の爪が真ん中あたりで上向きに折れたのである。見ている間にツーッと流れた血は地面にポタポタ落ちた。

 痛ぁ‼️
 もはや雨どころではない。私は濡れながら顔を歪ませ、それでも携帯していた絆創膏で応急処置をして、かなりすさまじい姿になりながら とりあえず職場にたどり着いた。

 職員室には朝一番に開錠した 女性のT課長がいた。私はとにかく今朝の出来事を彼女に言った。その時の 我が愛すべき部下である課長のコメントが秀逸だった。彼女はこう言ったのだ。

 「うわー‼️手で良かったですねえ‼️足だったら歩けませんもんねェ‼️」

 ・・・。ポジティブここに極まれり(笑) 彼女の前向きな姿勢には 誰も勝てまい。