孤高の専門学校校長

感じるままに言いたい放題

2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧

うみにおふねをうかばせて

離島での暮らしは船抜きでは語れない。都会の人が電車を使う以上の日常感かもしれない。たまに現在の生活エリアである大阪で自分のふるさと話をする際、嫁入りや引越しも船でやるってことが、そんなに驚くことなのか?とこっちが驚いたものだ。 船という乗り…

命のともしび

その日の夜から大雨になるという梅雨のただ中、義兄が亡くなった。朝報せを受けた妻が降らせた涙雨なのかもしれない。 妻の生家がある地域は私から見れば相当閉鎖的な異空間であり、本当に融通のきかない土地柄である。風習やしきたりに縛られ、それを破るこ…

卒哭忌

百箇日法要のことを卒哭忌という。「哭」というのは、嘆くこと、悲しむこと。「卒」というのは、卒業の卒で、終わること。嘆き悲しむのも100日程で終わるという意味もあるのだろうが、100日も経つのだからそろそろ泣くことをやめなさいという意味なの…

喜劇『就活』

《履歴書》 履歴書。それはセンス。それはアピール。そしてそれは競争ツール。ヤル気を感じさせ、誠意を持って、見る人の気持ちになって。あくまで美しく。あくまで空欄なく。あくまでキチンと切った インスタントではない写真を貼る。最後に封筒の表、裏を…

アダルト

英語の「adult=アダルト」は日本語に翻訳すると「おとな」である。しかし。「おとなの」と断ると(平仮名ならさらに)、なんだかインビな感じがしないか? 、、、するだろう? 永谷園の「おとなのふりかけ」も、なにかとんでもないものを振りかけられて、その…

宇宙空間の座り心地

通販番組は嫌ではない。買いたい!と思うものはほとんど見つからないけど、あの手の番組は形式美を楽しむものだ。水戸黄門である。パターンである。 ①効果に大袈裟に驚く ②実際に使用しわざとらしくほめたたえる ③値段の安さに驚く ④限定◯セット、今から◯分…

雨ニモマケズ

昔から本はよく読んでたけど散文やコラム、またエッセイなんかの短い文章が特に好きで、自分も随分前からその真似事をしている。短い文章というものは読んでいてストレスはないものの、短いが故にメッセージが弱く、キラリと光る輝きを全く感じない駄文も多…

刺青

タトゥーに市民権はあるのか!? タトゥーは反社会的組織の人がするものか!? タトゥーは自由の象徴か!? ・・・で、タトゥーは入れてもいいのか!? これはあくまで私個人の価値観であり意見だが私自身はいくら若かったとしても、また仮にお金をあげると…

品格

麻生さんカッコいいなぁ。この度の新型コロナ禍における日本人犠牲者が少ない理由を外国から訊かれた際には「民度の差だ」と答えたというではないか。しかしネット上では諸外国に対し礼を失するのではないかと騒ぐ一群(大体左寄りだ)がいてこれまた品のない…

T君の恋 2

私たちの活動範囲内に、夜はスナックで朝昼は喫茶店という店があって、よくたむろした。そこには奈緒美さんという20代後半から30代前半位に見える雇われママがいた。私たちは皆、妙齢の奈緒美さんに大人の女性としての憧れを持っていたのだろう。いつも…

T君の恋 1

今私は高校生を相手にした仕事をしている。時代と共に高校生像も変化したが、今日は私の高校時代の同級生であるT君の話をする。もう随分前のことだけど。 高校時代の私の友達とはいまだに付き合いがある。当時は全く馬鹿みたいなことばかりして、なんら役に…

大好きです

好きという感情はある意味最強である。あらゆるものを凌駕する。金も時間も距離も嫌なことさえも。好きな人のためなら金は惜しくない。好きな女の子のために分不相応の高いプレゼントを、敷居の高い店で若い男の子が緊張の中買い求める。この時の金額は、い…

幸運な男性美容師2

1社目の店舗を辞めた私はしばらく静養せざるを得なかった。腰痛がおさまって、仕事ができると自分が判断するまで数ヶ月、基本的に家にこもった後、満を辞して(笑)いくつかの美容室の面接を受けた。驚く面接官、鼻で笑う面接官。私が精一杯の虚勢とビックマ…

幸運な男性美容師1

美容学校の校長をさせてもらっている。今この歳になって思う、美容師という仕事を選んだ男性に贈るメッセージを少々。 私も美容師なので昔の話だが美容学校に通っていた。当時美容学校は1年制で、あっという間の卒業ではあったが、在学中私は周りが就活を始…