孤高の専門学校校長

感じるままに言いたい放題

宇宙空間の座り心地

通販番組は嫌ではない。買いたい!と思うものはほとんど見つからないけど、あの手の番組は形式美を楽しむものだ。水戸黄門である。パターンである。

①効果に大袈裟に驚く

②実際に使用しわざとらしくほめたたえる

③値段の安さに驚く

④限定◯セット、今から◯分以内などの限定感

 

時間帯やTV局(地上波、BS、ローカル)によって扱う商品は違うが、地上波の午前中から昼過ぎにかけては年寄向けに栄養補助食品や膝の痛みに効くサプリメントなどが多いし、昼から夕方までは主婦向けにダイエット関係も多くなってるように感じる。

しかしこれが欧米の商品ともなると①の前に「しかめっ面」という当該商品を使用しない時の不便さや不味さを表す小技が入った後、ブッ飛んだ①の効果が強調される。切れ味、軽さ、便利さ・・・。そんなことせんでも、、、みたいな実例(包丁でコンクリや靴を切るな!ケツの下に生卵を置いて座るな!)が紹介されることに続き、②に登場する「実際に試した人や愛用者」は不気味なくらい微笑んでいる。まるでそれが夢の商品であり、今までの自分は何だったんだ?というかのように。あの満面ニコニコ演出は日本人には受け入れにくいんじゃないのかなぁ?わざとらしいったらありゃしない。なんで車に乗ってて日光が眩しくないってだけであんなに笑っていないといけないんだ(笑)? そして当たり前だけど③の価格紹介の段階にだけは外人さんが登場しなくなる。以前値段が安過ぎて言いにくそうにしていた◯ー◯堂の社長さんが有名になったけど、あれは日本独自の美学だ(笑)  値段が安くてゴメンなさい。あれは同じような商品を高く売っている同業者への鎮魂歌でもあった訳だ。違うか(笑) 最後の④段階ではオマケに同じ商品がもう一つ付いてくるんだよなぁ。俗にトークの最後に聴いている人の心を確定的なものにするしめくくりをクロージングというけど、あれいらんよなぁ(笑)  だったらもう少し安せぇよって私は思ってしまう。

つい先日我が家の近くにあるスーパーで、最近よく通販番組で紹介されていた、椅子の上に敷く蜂の巣型の近未来座布団(笑) を見かけた。それが入っていた箱には「宇宙空間の座り心地」と書いてあるではないか!通販番組では当初6,800円もついてたのに、そのスーパーではなんと990円だ(笑)  値崩れし過ぎです(笑)  ここ最近のマスクと同じだね。私はこういう笑えるヤツに弱いんですよ(笑)  つい買っちゃうんだよねー。帰宅後さっそく「宇宙空間の座り心地」を体験してみる。

・・・と。私は宇宙空間には座ったことはないけど、多分これは違うんじゃないかな? どう考えても地上での座り心地と変わりないんと思うんだけど? 通販のコピーは言ったもん勝ちである。