孤高の専門学校校長

感じるままに言いたい放題

結婚式

なんでも日本人が結婚式に掛ける費用は平均すると約350万円らしい。もちろん結婚式を挙げる人たちが式にいくらかけるかということであって、式をしない人も含めた入籍者全員の平均ではない。なんとなくこのあたりがわざと曖昧にされるのは、結婚式で金儲けをしようと企む企業の戦略としてはじき出した数字だからだろう。

・・・しかし高いね(笑) 私のような立場(結婚式のお支度をすることも美容師としての立派な仕事だ)の人間が言っちゃダメだけど、無理してやるものではないんじゃないかな?と個人的には思う。そもそも結婚式は花嫁と花嫁の親のためにある。昔からそう思ってる。新郎はおまけだしその親など金を出す役でしかない。

 

結婚式における違和感その1

祝儀である。そもそも招待しておいて金をふんだくるってどうだろう? 金のない2人には「式の費用をご祝儀で払えますよ!」というブライダル業界のアドバイスは適切で妥当か? 私が知る限りブライダルの業界はとにかく大きな金が動く。一生に一度ってことをいいことに値付けが高い高い(笑)  豪華な食事以外にも色んな演出があるけど、私は個人的には新郎新婦に着替えてもらわなくてもいいし、テーブルのローソクに火を点けてもらっても特に嬉しくはないので結構です(笑)  招かれた客がそんな冷めたようにしか見ていないのに、あのお色直しの衣装やキャンドルサービスもいくらするんだ!! いや、セコい話をしたいんじゃない。結婚する側、招待する側がいくら大枚をはたこうが知ったことではないが、招待された側がそれをまかなうような仕組みになっていて、ブライダル業界側もそう仕向けているのが歴然とわかってしまうから面白くないのだ。なんでローソクに数万円、下手すりゃ10万もいるのか? コーナンで買えよ(笑) 

結婚する2人、特に花嫁とその親は「一生に一度」というワードの魔法にかかる。でも結婚式は結婚したことを神に報告し、一生の契りを神の前で誓う日だということをちゃんとわかっていないとダメだと思う。また披露宴は、神の前で永遠に結ばれた2人を、本当に喜んでくれる人に紹介するためにやるもんだ。だからもてなしの料理はよかろう。しかし巷で行われているその他の演出は、ブライダル業界の陰謀であり集金システムの茶番であるにもかかわらず、その茶番に喜んで金を払う新郎新婦と招待客、、、。

結婚式とは宗教上の神聖なものなのに、チャペルで人前式ってなんなんだ? 信仰もないのに誰に誓っているの? 式場側は旨みのあるハイリターンのビジネスだからそんなこたぁどうでもよく、あくまでダーティーにあの手この手を駆使してくる。そして「結婚式にはこれくらい費用がかかるんだぞー」って変な常識をネットや書籍なんかを使ってCMとして流布し、間接的に祝儀の相場を吊り上げるわけだ。でなきゃ金のないカップルはお客じゃなくなるからね。その意味では招待状は請求書である(笑)

 

結婚式における違和感その2

披露宴のクライマックスで新婦が両親に向けて手紙を朗読するという花嫁から親への手紙に一言。参列させてもらった披露宴では毎回なんとなく感動はするんだけど、あれは人前でやるものなのか? 感謝の言葉を伝えるのなら子供の頃から住み慣れて愛着のある家でやったらどうだ? お涙頂戴は日本の古典には違いないのだが、あまりにも演出過多であり、人前でやるもんじゃないんじゃないのかなぁ? そんな家でやればいいことを衆目の前であえてやるのは、誰のために?何のために?と考えると、「ブライダル業界のため」だと思う私はおかしいんだろうか? あんなヤラセを見せられるなら、いっそセットで座敷を作って三味線のBGMで弁士の語りに合わせ、花嫁が両親に三つ指ついて「とと様ぁ、かか様ぁ! ぁこれまで育てていただきぃ有り難うございましたぁ。ぅ私はその御恩を忘れず◯◯さんに必ずや、必ずや添い遂げますぅ〜〜」と極々クサいやつを歌舞伎の舞台風にやってほしい。それくらいやればあの演出も値打ちがある(笑)