孤高の専門学校校長

感じるままに言いたい放題

集団に寄与せよという圧力、いや暴力

 残念ながらそう見られることはほぼないけど、私は人見知りである。初めての人は苦手だし面倒臭いし精神的に疲れる。しかし我が国では大昔から集団行動や団体行動が奨励されているから一人一人がチームのことを考えて自分を殺したり、全員で成功しよう!みたいなことが自然に身についている。私たちは大勢の意見に迎合することこそ協調性だと思わされているし、そんな世界について私は、若い時から個の埋没が奨励されていると思っている。でもそんなことに疑問を感じない大多数、特に体育会系の人々はその考え方を是とし、疑問を持たない傾向が強い。学生でも社会においても絶対君主の下で個を封じて服従することに慣れてしまうと、自分の頭で物事を全く考えないタイプの堕民にとっては結局楽なのである。

 前しか向かないポジティブバカが自分のまわりに2,3人いる状況。これは私にとっては地獄でしかない(笑)  この2,3人が冒頭の「全員の力を合わせよう」の舵取りをする。名付けて全員主義バカだ(笑)  

 ある日いかにもスポーツをやっている格好をした少女が2人、弾けるようなはしゃぎ声をあげながら自転車で私を追い抜いていった。先に走る少女が身につけたTシャツの背には『1人は全員のために全員は1人のために』と行書で書いてある。後に続く子は『闘魂!この命ある限り!』だ、、、。見ている私の中で怒りが押し寄せる(でも笑いも少しある)。この少女たちと同様に、街でしばしば見かけるあのスポーツ系少年少女の黒Tシャツの背に染め抜かれた、筋肉脳の一族が好む暑苦しい言葉は何なのだろう?

 私と同じように基本的に一人が好きな人間は一定数存在すると思われるが、そんな人々はかなり自分の心をコントロールしなければ仲間はずれになってしまう。仲間意識が仲間はずれを作ってしまう典型的な例なのかもしれない。我々個の民にとって、とかくこの世は住みにくい。