孤高の専門学校校長

感じるままに言いたい放題

カワイイ?

誤解を恐れず申し上げるなら、女性は自分にとってなんの影響もない存在の同性を男性に説明する時、大体「カワイイ子」と評する。もう少し詳しく言えば、自分より少しブスな子を「カワイイ」と言い、本当にブスだと思ってる子は「いい子」と言ったりする。多分に自分の立ち位置を意識しているところがイヤらしい(笑)  太古の昔より相対評価の中で生き抜いてきた「女」というものがよく表れていて恐ろしくもある。女性は表向きには決して「あの子はブスだ」とは言わない。なんとなれば競合相手ではないからだ。持ち上げても自分に不利益にはならない。

こんな話がある。大昔、バイトで知り合った女の子から、ある別の同級生を私に紹介したいと言われたことがあった。「へぇ!どんな子?」と訊く私に「カワイイ子!」とその子は答えたものだ。若かりし私は期待に胸を膨らませた(笑)  約束の時間に待っていたのは、この場を仲介した子、私に紹介したい対象、さらにその友達の3人だった。しかし一目見て私は絶望した。一番偏差値が高いのは私に橋渡しをした子であり、後の2人はお世辞にもその子の言う「カワイイ」とはかけ離れていたからだ。終始うつむいてモジモジしているだけの「私に紹介したい子」は、殆ど口を開かずその場は散会となった。もちろんその後その子とどうにかなった訳ではない。しかし女子の言うところの「カワイイ」って一体何なんだろう? どうして男みたいに「ま、顔は大したことないけど、アイツの良いところは◯◯で、、」と言えないんだろうなぁ。

ただしその「カワイイ」も、自分の競合相手、すなわち自分とボチボチくらいの女性が対象となるとそうはいかない。ミニスカートを身につけた競合がいると、その場にいる男子には「見て。あんな太い脚よう出すわ」と言い、「あの子脚短いと思わへん?」と容赦ない。そのミニスカートに男子が心を動かされることを未然に防ごうという卑しい心根である。

しかしさらに自分よりも圧倒的に魅力的な子だと判断した子に対してはどうなるのか? その場合はその子を評して他人にはこう言う。「あの子は性格が悪いらしい」と。何故なら自分に不利益になるからである。女性の魅力という意味では、ある女子の地位が上がることは、すなわち相対的な意味で自分の地位が下がることを意味するからだ。だから女性の言う『カワイイ』には信憑性がない。特に『みんなカワイイ!』みたいな言い方をする女性は『みんなカワイイ!って言える私ってカワイイでしょ?』と言っているのである。インスタあたりで『関わった全員に感謝』と臆面もなくのたまうアホ女と同類なのだろう。

他人を蹴落とさずに自分を高めることに専念している女性は美しいと思う。残念ながらこれまでそんな方には殆ど出会えなかったけれど(笑)