孤高の専門学校校長

感じるままに言いたい放題

『もしあれやったら』狂騒曲

 もしあれやったら・・・・
 この言葉、関西人が本当に多用する大変なヘビロテワードである。1日に何回聞くだろう。いついかなる時のどのような場面でもこいつにカバーできない事情はないのではないかと思える位である。「もしあれやったら私やっとくで」、「もしあれやったら今回はなしということでええか?」

 しかしこの『あれやったら』の『あれ』とはなんだろうか。そのカバーするところは以下の3つに大別されると思われる。

①相手が面倒クサいと思っていることを自分が肩代わりする時
②事情があってできればそれをはしょりたい時
③切り口を変えた新しい提案(「じゃあいっそのこと・・・」みたいな)

 

 英訳してみよう。きっと
If you don’t mind ・・・(もしよければ・・・)と訳すのが近いなのかなぁ? でもこの微妙なニュアンスまでは絶対英語にはできないよなぁ。『わびさび』が正しく英訳できないのと同じく。

 あくまで「あれやったら」というのは、小さなゴチャゴチャがあり、その解決が面倒クサいのなら・・・のようなメッセージを含有する。だから深刻なやり取りの際にこれを使うと不誠実な人の烙印が押されることになる。決して「もしあれやったら結婚しょうか?」とか「もしあれやったら10万貸してくれへん?」はあり得ない(笑)