孤高の専門学校校長

感じるままに言いたい放題

伝えたいこと

 同じ学園内の1年生における課外プログラムの授業をやった。やっぱり1年生はいい。可愛い(笑)  途中眠たくなってうつらうつらする生徒もいたりするんだけど、なんとか起きておこうとして白目を剥いたりするから、なんだか平和でこの仕事を選んで良かったなぁとしみじみ思う。

 さて年かさの者が若者に何かを教える時に、自分がやってきたことをそのままなぞらせることは絶対タブーだ。ましてや苦労したとか上手くいかなかった話などなんの参考にもならないし、「今の若い奴はいいよなぁ!」などの “ 俺は苦労したんだぞ” というメッセージを含むマウンティングは、うるさいだけだから厳に慎まないといけない。

 さて今回のお題は、極々きれいに表現するならキャリアプランだといえる。しかし元々きれいにまとめる気などない。いかに生徒たちの心に切り込んでいくかを事前に考える。こんなオッさんが20歳前の若者に相対すのだから、生半可では届かない。世代の違いというのは頭で考えるよりも隔たりがあるものだ。老人が若い頃に大切にしていたことや常識・良識は現代の若者に伝わらないのと同じだ。

 今の若者像を、自分というものが無く自信のないコミュ障気味のヤツらばかりだと思うことが多い。ウチの生徒たちの悩みもご多分に漏れず、おしなべて自分を好きになれないとか、目指すものがわからないとかといった、ある意味平和で多分に温室の匂いを感じるものだ。

 若い人たちは不安の中にあるのにプライドだけは高いから自分を否定されたくない。しかもコミュ障なので意見の違いを話し合いで埋められない。だから悶々と悩み続ける。自分の就職先に欠かせない条件は「人間関係が良いこと」などといった軟弱この上ないものが上位に来るのもそのせいだ。だから私が教えたいものは社会競争力であり「どんな就職先が君に合うのか?」ではなく、「就職先に合わせられるストライクゾーンの幅を広くするための自分自身を強くすること」だ。